デジタルトランスフォーメーション戦略
トップメッセージ
近年、デジタル技術の進展は社会・産業構造を大きく変化させ、企業の競争環境はかつてないスピードで変容しています。当社を取り巻く環境においても、労働力人口の減少、顧客ニーズの多様化、EC・オンライン調達の普及、物流2024問題によるサプライチェーンの逼迫、さらには環境配慮型資材の需要増など、事業継続に直結する課題が顕在化しています。これらの変化は、従来の手書き・Excel・属人的な業務運用を前提とした事業モデルでは対応が難しく、企業としての競争力低下につながる重大なリスクであると認識しています。こうした環境変化を踏まえ、当社はビジョン「人と人、企業と社会をつなぎ、共に価値を創り続ける」を掲げ、デジタル技術を活用した業務改革と新たな価値創出に取り組んでいます。また、DXを単なる効率化の手段ではなく、既存事業の深化、オンライン接点の確立、地域DXのサポートという3つのビジネスモデルを確立するための戦略的取り組みと位置づけ推進し、企業価値の向上と持続的な成長を実現していきます。そして、地域社会に貢献し続ける企業として、変化を恐れず挑戦し、未来を切り拓いていきます。
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ビジョン
ビジョンとして「人と人、企業と社会をつなぎ、共に価値を創り続ける」を掲げ、DX推進の根幹に据えています。スローガン「挑戦と調和 ~未来をつくる~」のもと、デジタル技術を活用して社内の業務プロセスのデジタル化・自動化を推進し、お客さまの調達業務・サプライチェーン全体の最適化に貢献する企業への進化を目指します。
ビジネスモデル
ビジョンの実現に向け、以下の3項目をビジネスモデルとして位置づけ、データ活用による高付加価値サービスの提供、サプライチェーン全体の最適化支援、持続可能な社会への貢献を実現する企業への変革を推進いたします。
① 既存事業の深化
事業部(ファクトリーソリューション営業本部/ビジネスソリューション営業本部/サイン・看板事業部)のデータを統合し、在庫可視化や環境データ提供を伴う高付加価値な提案型営業へ転換します。
② オンライン接点の確立
デジタル接点の構築により顧客の利便性を高め、新たな商流を確保します。
③ 地域DXサポート
自社の変革ノウハウを地域企業へ提供するコンサルティング事業を確立し、地域社会のデジタル化に貢献します。
DX戦略
「3か年DX計画(ロードマップ)」を策定し、以下の3つの重点テーマを軸にDX戦略を推進しています。
組織をつなぐDX(調和)
データの統合と全社最適を目的とし、部門間の情報がシームレスに流れる仕組みを構築する。サイロ化を解消し、購買データ・在庫データ・環境データを活用した最適提案や在庫最適化を実現する。
人と技術をつなぐDX(現場力)
現場の知識とデジタルスキルを融合させるため、人材育成と業務デジタル化を同時に推進する。見積作成・受発注・倉庫管理などのプロセスをデジタル化し、少人数でも高い生産性を維持できる次世代の働き方を創出する。
社会とつなぐDX(挑戦)
自社のDX推進で得た知見を活かし、地域企業の課題解決を支援する「地域DXサポート事業」を展開する。自社の変革をモデルケースとして、地域社会のデジタル化に伴走する。
3か年DX計画(ロードマップ)

データ活用の方策
DX戦略の中核に「データ活用」を位置づけ、事業部門を横断したデータ統合とリアルタイム活用を実現するための具体的な方策を策定しています。
① 顧客購買データの分析による提案高度化
- 過去の購買履歴データを蓄積し、購買傾向分析・需要予測・代替提案を自動化
- 顧客別の最適資材リストを生成し、営業活動の精度を向上
- 購買頻度・季節性・使用量の変動を分析し、欠品防止と在庫最適化を実現
② 在庫データ・物流データの可視化
- 倉庫在庫、入出庫、配送状況をリアルタイムで可視化
- 顧客と在庫情報を共有し、「必要な時に必要な量を供給する」調達支援サービスを提供
- 物流2024問題に対応するため、配送ルート最適化データを活用
③ 環境データの提供による付加価値創出
- 取り扱い資材のCO₂排出量、リサイクル率、環境負荷データを整備
- 顧客の環境報告書・CSR対応に活用できるデータを提供
- 環境配慮型資材の選定支援ツールを構築
DX推進体制

DX推進に関する意思決定体制
DX推進に関する最終意思決定者は代表取締役とし、DX戦略の承認、投資判断、組織体制の決定などの重要事項は、代表取締役が主導する経営会議において審議・決定します。 経営層がDX推進の責任を明確に担うことで、全社的な方向性の統一と迅速な意思決定を実現します。
DX推進事務局の設置
DX推進事務局を中心に、DX戦略・ロードマップの策定、各部門の施策進捗管理、全社横断のデータ統合・業務プロセス改革を推進するとともに、本部横断のDX推進プロジェクトを通じて、部門間の調整や課題解決を行い、組織横断でのDX推進を加速します。
DX推進部署・サポート体制の整備
DX推進事務局で様々なDX戦略を構築・推進することと並行して、デジタルとの親和性が高いビジネスソリューション本部において、 業務プロセス刷新、デジタルツール導入の主導、部門横断のデータ活用支援を担う推進担当者を配置し、全社展開の前段階として実践的なDX推進力を育成します。
外部組織との連携・協業方針
DX推進においては、外部の専門知識や技術を積極的に取り入れる方針を掲げています。システムベンダーとの協業によるデータ基盤構築、 コンサルティング企業との連携による業務プロセス改革支援、地域企業・自治体との連携による「地域DXサポート事業」の展開など、これらの外部連携を通じて、自社だけでは補いきれない専門性を確保し、DX推進の実効性を高めていきます。
人材育成
DX戦略を確実に推進するためには、人材の育成・確保が不可欠であるとの認識のもと、DX推進に必要なスキル要件の整理、人材育成方針、採用・配置の方向性を明確化し、段階的に取り組みを進めています。
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人材プロファイル |
具体的な育成・確保策 |
役割・ゴール |
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|---|---|---|---|
| 定義 | 詳細 | ||
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ハイブリッド型人材 |
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現場の課題を自ら抽出し、デジタル技術を用いて業務改善を実装する |
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システム企画・要件定義人材 |
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ベンダーに丸投げせず、自社主導でシステム設計・要件定義を行う 中長期的なパートナー選定を担う |
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全社員(ベースアップ) |
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組織全体のデジタルアレルギーを払拭し、共通言語でDXを語れる土壌を作る 受講率100%を目指す |
ITシステム構築の整備
DX戦略を実現するため、ITシステム環境の整備を重要施策として位置づけ、以下の方針に基づき具体的な取り組みを進めています。
1. データ統合と最新デジタル技術と連携する基盤整備
当社の4事業部門では異なるシステムを利用しており、データが紙や個人管理のExcelに分散していることが課題となっています。この状況を解消するため、以下の施策を実施し、全社データ統合基盤を構築(3年以内)します。
- 購買・在庫・顧客・環境データを一元管理するデータ基盤を整備
- API連携により、顧客システム・仕入先システムとのデータ接続を可能にする
- BIツールを導入し、経営層がリアルタイムでKPI・業績・顧客状況を把握できる環境を構築 データ可視化・分析環境の整備
- 購買履歴分析、需要予測、在庫最適化などのデータ分析を自動化
- 環境データ(CO₂排出量、リサイクル率等)を整備し、顧客のCSR対応を支援
- 物流データの可視化により、配送ルート最適化や物流2024問題への対応を強化
2. 業務プロセスのデジタル化・自動化(レガシーシステム刷新)
現状のアナログ業務や老朽化したシステムを段階的に刷新し、業務効率化と生産性向上を実現します。
- 受発注システムを導入し、手入力作業を削減
- 見積作成をテンプレート化・自動化し、営業工数を削減
- EDI・API連携により、顧客との取引効率を向上
- 倉庫・在庫管理のデジタル化
- WMS(倉庫管理システム)を導入し、入出庫作業を効率化
- 在庫精度向上により、欠品・過剰在庫を削減
- 作業データを蓄積し、倉庫レイアウト改善に活用
- レガシーシステムへの対応
- 現行システムの棚卸しと課題分析を実施
- 刷新が困難なシステムはAPI連携により段階的に統合
- 3年以内に主要業務システムを統合基盤へ移行
3. DX投資計画の策定と段階的な実行
DX推進に必要な投資を3年間で計画的に実施します。
1年目:基盤整備への投資
- データ統合基盤構築
- システム統合プロジェクトの開始
2年目:データ活用・業務効率化への投資
- BIツール導入
- 部門横断データ活用基盤の稼働
3年目:新サービス創出への投資
- 調達最適化サービスの確立
- 顧客とのAPI連携によるサプライチェーン統合
達成指標
DX戦略の実効性を高めるため、DX戦略の達成度を測定する指標(KPI)を設定しています。
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DX戦略 |
指標(KPI) |
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|---|---|---|
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組織をつなぐDX(調和) |
業務プロセスのデジタル化率 |
3年で50% |
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人と技術をつなぐDX(現場力) |
DX教育受講率 |
全社員100% |
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社会とつなぐDX(挑戦) |
各部門にDX推進人材 |
2年後に各部門1~2名配置 3年後の売上1,200万円/年 |
上記達成指標を四半期ごとにDX推進会議で評価し、達成度に応じてプロジェクト計画・投資計画を見直し、課題が発生した場合は、次期アクションに即時反映いたします。また、評価結果は社内外に公表し、透明性を確保することにより、挑戦と失敗を許容し、改善を繰り返すDX文化を醸成していきます。